見守る保育とは? 

2015年08月19日 |園長先生のつぶやき|

 園長の 竹内です。 ホームページリニューアルに伴い、時々更新していけたらと思いますので、どうぞ よろしくおねがいします。


『見守るとは?』 保育園でもよく聞かれる言葉です。

 赤ちゃんは、はう経験なしではいきなり歩くことはできません。もし、はうことのできる十分な環境がないために、はう時期が短く早く立ち上がったり、歩いたりしたときには、その後の発達に問題が生じてしまうかもしれないことは、広く知られています。それは、赤ちゃんがそれぞれの、発達過程において、その後の成長に意味のあることを習得しているからです。そして、習得するためには、ある一定の時間が必要なのです。!
 したがって、保育者がしなければならないのは、子どもが早く立てるように手を貸したり、後ろから支えたりすることではなく、はいはいをしなければならない時期に、十分にはいはいができるような環境をつくってあげることなのです。それが、現在をよりよく生きる、ということにつながります。
 はいはいから、つかまり立ちへ、つかまり立ちからひとり立ちへ、そして伝い歩きへとつながっていく発達過程は、自然な発達の経過です。その発達を保障するためには、それぞれが 保証できる空間が必要です。 加えて それぞれの発達過程における『心情』が満たされるためには、子ども自身に『意欲が』ないといけません。
 はって(何かを取りたい、触りたい、抱っこされたい)などの気持ちがあってこそ、赤ちゃんは、それに向かってはいはいをします。『意欲』があってこそ
『態度』が生まれます。その流れが保育指針でいわれる
 『心情』『意欲』『態度』です!

 保育者は、広い場所を用意すればいいのではなく、赤ちゃんがはいはいしたくなるような環境を用意しなくてはなりません。そしてその環境は、その子が今できる事より、少しだけ背伸びの必要なものであることが必要です。(例えば、物を取りたい時に、その子が到達できる少し先に欲しいものを置くとか。)
 
 もちろん、保育士も、子どもにとって大切な環境の一つです。子どもが大人とのかかわりを求める何らかのサインを出したときには、必ず気づいてこたえなくてはなりません。そのためには、保育士はいつも少し離れたところにいる必要があります。子どもが欲していることを『やってあげる』のではなく、かといってただ見ているのではなく、ひとりひとりの、発達過程をしっかり『見て』、しっかり『守る
』、そして発達に応じて適切な『援助をする』
 それが、見守る保育の考え方です!